この記事で分かること
・ネット銀行とネガバンクの金利の比較 → ネット銀行の方が高い
・物価上昇率と金利上昇について → 物価上昇率>銀行金利の上昇幅
・銀行預金は資産形成に役立つのか → 役立たないが生活防衛資金を預けておく必要があるため、金利の高い銀行を選ぶことは重要。
三菱UFJ銀行の定期預金金利が100倍に
先日、三菱UFJ銀行は令和5年11月6日から5年以上の期間の定期預金の金利を引き上げると発表しました。その上げ幅はなんと最大で100倍。
現行の金利は、5年~10年の定期預金金利をが.002%。これが、
預入期間 | 金利 |
---|---|
5年未満 | 0.002% |
5~6年 | 0.070% |
7~9年 | 0.090% |
10年 | 0.200% |
これは10年の定期預金の金利は2012年以来の水準となるようです。
三井住友、みずほの両銀行を含む3メガバンクはこれまで、定期預金の金利水準を0.002%で横並びに設定してきました。そのため、UFJの金利上昇に伴い、他のメガバンクも定期預金金利の引き上げをする可能性があります。
ネットバンクとの比較
金利が高くなることはありがたいですが、ネットバンクと比較するとどうでしょうか?
銀行名 | 預金の種類 | 金利 |
---|---|---|
ソニー銀行 | 10年定期 | 0.40% |
SBI新生銀行 | 5年定期(条件付き) | 0.35% |
楽天銀行 | 普通預金(条件付き) | 0.10% |
auじぶん銀行 | 普通預金(条件付き) | 0.30% |
オリックス銀行 | 7年定期 | 0.45% |
いくつか調べてみましたが、UFJ銀行と比べると、それ以上に高い金利のところがいくつかありました。特に条件はあるもののauじぶん銀行は普通預金で0.3%と断トツです。auユーザーの方は銀行預金する場合は、こちらにいれておくのも手だと思います。
銀行預金で資産形成できるのか
銀行金利によってどのくらいお金が増えるか
銀行金利があがることは喜ばしいですが、この利率ではたして資産形成できるのでしょうか?いくつかシミュレーションしてみます。
元金 | 運用期間 | 利率 | 運用後の元本 | 受取利息 | 税引き後 |
---|---|---|---|---|---|
1,000,000円 | 10年 | 0.2% | 1,020,180円 | 20,180円 | 16,080円 |
1,000,000円 | 10年 | 0.4% | 1,040,727円 | 40,727円 | 32,453円 |
1,000,000円 | 10年 | 3.0% | 1,343,916円 | 343,916円 | 274,049円 |
1,000,000円 | 10年 | 5.0% | 1,628,894円 | 628,894円 | 501,134円 |
銀行金利だけだとほとんど増えませんので、下2つは投資した場合の想定で計算しています。全世界株や全米株のインデックスファンドで長期運用すれば3~5%程度の伸びは期待できますので、代表して3%と5%でシミュレーションしました。
UFJの金利で考えると100万円預けて10年後にたった2万円しか増えません。10年間も資金拘束され少し増えたとしても、そこから2割が税金で取られるので手元には1万6千円ほどしか残りません。
それに比べると、投資した場合の資産の増加額はかなり大きいです。年5%で運用できたとすると、10年後には税引き後でも50万円も増えたことになります。
物価上昇率を考える
政府の掲げる物価上昇率は年2%です。現在は円安等の影響で3%以上とかなりのいきおいで上がっています。
物価が上がるということはお金の価値が下がるということです。現在100円のりんごは100円で購入できます。しかし、物価があがり200円になったとすると、100円では買えなくなってしまいます。お金の価値が下がってしまったからです。(物価が上がった)
では、政府の掲げる2%で考えてみると、年2%づつお金の価値が下がっていくということです。ということは、お金をそのまま現金で持っていると年々価値が下がっていくということになります。
そういわれてもピンとこない方がいるかと思います。では、10年前と比べて物の価格はどうでしょうか?たとえば分かりやすいのが車の価格。こんなに高かったでしょうか?大衆車の代表と言えばトヨタのカローラですが、今では300万円ほどします。
この価格は大衆車といえるのでしょうか?トヨタを批判するわけではなく、それだけ物価があがり、お金の価値が下がっているということです。
お給料が増えなければ、買えるものがどんどん減ってしまうのでしょうか?そのとおりです。
では、どうするか。
物価上昇に対応するためには
物価上昇への対応として、考えられるのは、
・お給料が増えるように転職したり、昇給を目指す
・節約する
・お金を増やす
この3つが考えられます。今回は銀行預金が資産形成に役立つかを考えますので、お金を増やすについてみていきます。そうはいっても、銀行の金利が0.2%程度で物価上昇率が2%。圧倒的に物価上昇が高いことが分かります。
そうなのです。物価上昇に銀行預金では太刀打ちできません。
そのため、自分のお金を使ってお金を増やそうとしたら投資をするしかありません。
まとめ
銀行金利が上がることは喜ばしいことだが、物価上昇率を考慮すると、預けても相対的にお金の価値は減り続けてしまいます。お金の価値を維持・増やすためには、投資が必要です。
しかし、なにかあったときのために現金を残しておくことも重要ですので、できるだけ金利の高い銀行に生活防衛資金を預金し、残りは投資するというのがよいのではないでしょうか?
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