経済的自立(FI)を達成するために必要な力~再現性の高い方法を選ぼう

経済的自立(FI)を達成するために必要な力~再現性の高い方法を選ぼう

 経済的自立を目指すために必要なことは、収入を増やすことが最も効果的であることは事実です。しかし、だれでも簡単に収入を増やせるわけではありません。では、経済的自立なんて目指しても無駄だと諦めるのは早いです。

 今回は経済的自立を目指すために必要な3つの力について解説していきます。

 3つのうち自分が得意な力を最大限伸ばすことで、そのほかの力が平均的であっても、経済的自立を引き寄せることができます!

 あきらめず、行動し続けていくことが大切です。仮に経済的自立に達しなかった場合でも、資産という形で結果が残り、生活を豊かにしてくれるはずです。

経済的自立を達成するために必要なパーソナルファイナンスの3つの力

1.収入

 入ってくるお金のことです。たくさんの収入があれば、経済的自立が近づくのは言うまでもありません。

2.貯蓄(支出)

 出ていくお金(残せるお金)のことです。たくさんのお金を稼げたとしても、出ていくお金を制御できなければ、豪遊しているだけで、経済的自立を達成することはできません。支出<収入を意識する必要があります。

3.投資

 お金から生み出されるお金のことです。収入と支出の差から生まれる余剰資金を働かせることで、収入をアシストします。不労所得のひとつ。最終的にはここから得られる収入が支出を上回れば、経済的自立(FI)の達成です!

3つの力が影響してくるのは?

 平均的なサラリーマンは3つの力がすべて平均的であったとすると、約40年働き、年金を含む社会保険を活用して60~65歳でリタイアを迎えます。今後は60~65でリタイアしても早期リタイアと言われる時代がやってくるかもしれませんね。

 このパターンから抜け出し、50代40代もしくはもっとはやく早期リタイアを実現している人は、3つの力のうち2つは平均的(または平均より上)で、1つは卓越していることが多いようです。つまり、早期リタイアを達成できる人には3タイプの人が存在します。

 最終的な目的(FIRE)が同じであっても、そこに至る道筋は一つではないことから、人によってアドバイスの方法が変わります。

 例えば、「金持ち父さん、貧乏父さん」の著者であるロバート・キヨサキさんは「もしもお金持ちになって経済的に安心したいのであれば、懸命に働いて貯金するだけではなれません」と語られています。

 一方、「最強の早期リタイア術」の著者であるクリスティーン・シェンさんは「懸命に働いて、お金をコツコツ貯めれば、必ずあなたはそうなれます」と語っています。

 誰もが間違ったことを言っているわけではありません。その道を進むにあたっては正しいアドバイスであるはずです。しかし、みんなが同じ道をたどっているわけではないので、必ずしも役に立つアドバイスになるとは限りません。自分が目指す道のアドバイスを参考にする必要があります。

3つの力を極めた人~FIRE3タイプを紹介

1.ハスラー

 収 入 非常に優秀   
 貯 蓄  平 均   
 投 資     平 均  
ハスラーの特徴

 ハスラーの特徴は「お金を稼ぐ力」です。時間と引き換えにお金を稼いでも収入に限界がありますが、起業家になることで、収入の上限はなくなり、極論いくらでも稼ぐことができます。その代わり、成功すればという条件付きです。成功させるために、それに見合うリスクを取っています。
お金を稼ぐことに長けているハスラーは、お金が無くなればもっと稼げばいいという思考であることが多く、支出を減らすことにあまり力をいれないことが多いようです。
 このタイプでお金持ちになるためには、リスクをとる必要があり、かつ事業を成功させる必要があります。誰にでもできることではないので、再現性は低いです。

〇このタイプの成功者
 ・スティーブジョブズ(アップル)
 ・イーロンマスク(テスラ)
 ・マークザッカーバーグ(フェイスブック)

2.投資家

 収 入  平 均   
 貯 蓄  平 均   
 投 資    非常に優秀  
投資家の特徴

 投資家はお金からお金を生み出すプロです。私も投資を行っていますが、安全性重視の長期投資で、年利5%もいけば大喜びです。しかし、投資家は10%,20%というようなとんでもないリターンをあげることができる人たちです。投資対象は株式や債券だけでなく、不動産やコモデティであったり、はたまた美術品なんかを対象にする人もいるようです。

 本職の投資家は高いリターンを得ていますが、けっしてギャンブルではないといいます。しっかりとスキルに裏打ちされた取引を行っているからです。こちらも、長期投資前提のインデックスファンドでこつこつお金を増やすことは再現性が高いですが、本職の投資家のような高いリターンを求めることは現実的ではありません。

〇このタイプの成功者
 ・ベンジャミングレアム(バフェットの育ての父)
 ・ウォーレンバフェット(投資の神様)

3.オプティマイザー

 収 入  平 均   
 貯 蓄 非常に優秀   
 投 資     平 均  
オプティマイザーの特徴

 ここまで、再現性が低いことばかり書いてきましたが、ここからが本番です。再現性が高いタイプ、それが「オプティマイザー」です。

 オプティマイザーは支出を抑えるプロです。可能な限り支出を削減することで財産を築く人です。普通の仕事をして、そこそこの給料を稼ぎ、支出を抑え生活します。支出を削減できるポイントをしっかり押さえ、無駄な支出を一切しません。このタイプは自分で価値があると思うものにはお金をかけますが、いくら安くても価値を感じないものにはお金をかけません。

 このタイプが一番再現性が高いです。ほかのタイプと違って、すべて自分の行動で完結するため、やろうという意思が固ければ、実行できます。このタイプの弱点として、リスクを極端に嫌うため、起業したり、夢を追うことには向いていません。また、収入が少ない場合、経済的自立までに時間を要してしまう点です。しかし、実行することで確実に効果を得ることができます。(効果の大きさは人それぞれですが・・・)

〇このタイプの成功者

 ・クリスティーンシェン(「最強の早期リタイア術」の著者)
 ・穂高唯希
  (「本気でFIREをめざす人のための資産形成入門 30歳でセミリタイアした私の高配当増配株投資法」の著者)

まとめ

 経済的自立を目指すためには、3つの力「収入」「支出」「投資」の少なくても一つをとがらせる(高める)必要があります。支出を最適化する「オプティマイザー」がもっとも再現性が高く、だれにでも可能性があります。ビジネスを立ち上げたり、投資のリターンを最大化するには並々ならぬ努力と時には運も必要になってくるでしょう。

 私も経済的自立を目指すにあたって、とっている手法も「オプティマイザー」です。支出を削減し、浮いたお金を比較的安全なインデックス投資で運用し、経済的自立を目指そうとしています。副業など様々なことをやってきましたが、ぜんぜんうまくいきませんでしたが、支出の削減は可能でした。自分自身が実践してみて思いましたが、この方法は実現性が高いです。自分でこれを削減すると決めて、実行するだけなのですから。

 なにもかもを削る必要はありません。まずは、コンビニの利用をやめるなどの無駄遣いを削減するだけでも十分だと思います。私も初めはコンビニ(自動販売機含む)を使わないこと、自炊すること、からはじめました。削減効果を実感できると、次はこれを削ってみようかな、あれを削ってみようかなと、もっとやってみたくなるはずですし、できるはずです。

 再現性高い誇り高き「オプティマイザー」の一員となって、経済的自立を目指しましょう。

 今回は「FIRE最強の早期リタイア術 著者:クリスティーン・シェン」から印象的な部分を参考にさせてもらいました。これ以外にも面白いこと、ためになることがたくさん書かれていますので、ぜひ読んでみてください。

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