投資を始めたいけど、始められない。そんな方もいらっしゃるかと思います。理由は様々だと思います。今回は以下の理由で一歩踏み出せない方へ向けた記事となっています。
・収入が高くないし、余裕がない。
・まとまったお金でやらないと効果がない。
今回ご紹介するのは、「年収200万円からの投資生活宣言 著：横山光昭」という本です。この本では、収入（年収）が少なくても、投資を行っていくべきであると書かれています。しかし、誰でも投資していいかというと、そうではありません。いくつかの条件に当てはまる人が投資をはじめるべきだと書かれています。
そんな投資を始める条件について紹介していきます。
投資の必要性について
まず、投資の必要性について述べておきます。
日本人には貯金が最高という根深い認識が備わっています。親からも貯金しなさいと言われたことが一度くらいあるのではないでしょうか？しかし、現在の日本において銀行金利は0.01%ほどと雀の涙です。
何もしないこと（貯金のみであること）もリスクであると著書には書いてあります。銀行に預けておけば、元本割れしないのだからリスクなんてないと思う方もいるかもしれません。確かに「額面」は元本割れしませんが、価値はどうでしょうか？
毎日ニュースで「円安ドル高（円高ドル安）の１ドル＝〇円」と言っているのを聞いたことがあると思います。お金の価値は毎日変動しています。円の価値が下がれば、額面上の元本が保証されていても、買えるものは少なくなってしまいます。これは、外国で使う場合のお話です。
もちろん、日本国内の価値も変動します。例えば、漫画の単行本。今の若い人たちにはなじみが薄くなってきているかもしれませんが、ジャンプコミックスは１冊３９０円でした。しかし、今では５００円近くします。物の価値（値段）が上がっているのです。（インフレ）
日本はデフレが続いているため、物の価値（値段）があがったと感じることは少ないかもれませんが、昔に比べればはるかに物が高くなっていますし、日銀はインフレ目標２％を掲げ金融政策を実施しています。
仮に、日銀の目論見どおり、２％インフレが起きたとしましょう。物の価値が２％上がる＝お金の価値が２％下がることを意味し、例えば、貯金５０万円の価値は２％分減り、４９万円となります。
なにもせず、貯金だけにしておくと、インフレに負け、額面は減らないけど、価値はどんどん下がっていく ＝ 買えるものが少なくなってしまいます。これを防ぐために「投資」が必要になってきます。
少額でも効果は抜群！？
もちろん多いにこしたことはありませんが、少額の投資であっても、しっかり効果はあります。たとえば、月１万円の積み立てを１０年継続、年5%で運用した場合、
| 年数 | 積立元本 | 利益 | 最終金額 |
|---|---|---|---|
| 10年 | 1,200,000 | 352,823 | 1,552,823 |
| 20年 | 2,400,000 | 1,710,337 | 4,110,337 |
| 30年 | 3,600,000 | 4,722,586 | 8,322,586 |
投資金額がたとえ少なくても、運用期間をかけることで、しっかり増やすことができます。
※もちろん、このシミュレーションのように毎年増え続けるわけではないです。浮き沈みがあります。
投資を始める条件
投資を始める大前提として、以下があります。
・借金が無いこと
借金には利息がかかります。ほとんどの場合、投資で得られるお金よりもはるかに高い金利（手数料）のため、
借金が無いことが大前提です。
・年収の６か月分（年収200万円なら200 × 6/12ヵ月 =100万円）の貯金があること
事故や病気で働けなくなった。もし、投資がうまくいかなかったとなった場合でも、すぐに生活が成り立たなく
なるリスクを防ぐため。
投資を始めるチェックリスト
前置きが長くなりましたが、本題です。以下のチェックリストを埋めてみてください。
| □ 貯金が年収の６か月分ある |
| □ 家計の支出をだいたい把握できている |
| □ 毎月支払いがきつくなるような借金がない |
| □ 予定するイベント（マイホーム購入や教育費など）の見通しが立っている |
| □ 投資の知識は少しだけれどもある |
| □ 気分で流されにくいほうだ |
| □ 買い物は堅実なほうだと思う |
| □ 投資で大儲けしたいというほどでもない |
| □ リスクの意味は分かっているつもり |
| □ 貯蓄は現金だけでよいのかなと疑問に思うことがある |
| □ どちらかというとコツコツタイプの人間だ |
| □ クレジットカードリボ払いはしない |
| □ ギャンブルに没頭したりしない |
| □ 学ぶことが好き |
| □ 小さなお金でも大切だと思う |
結果発表です！！
１３個以上当てはまった方 → 合格です。投資を始めましょう
１０～１２個の方 → 及第点です。くれぐれも慎重に
６～ ９個の方 → 危険信号です。もう少し力をつけてからにしましょう。
０～ ５個の方 → 赤点です。まずは貯金しましょう。
さんざん投資が重要だと言っていても、やはり生活を守るために必要なものは「現金」です。最低限の「現金」を用意できたうえで、貯める → 増やす へステップアップすることができます。
投資を始める方へ注意
ここまでで、投資してみようかなと思った方へ注意です。
チェックリストにもありましたが、大きく儲けようとしてはいけません。それは投資ではなく、投機です。投機はほぼギャンブルです。大事なのは「大勝するのではなく、負けないこと」です。貯金と同じく、コツコツと増やしていきましょう。
なにを買えばいいの？
オススメなのは投資信託やETFなどを使ったインデックス投資です。積立NISAやiDeCoといった優遇制度もあり、比較的安全に投資できます。過去の記事で紹介していますので、参考にしてください。
まとめ
収入が少なくて投資を始められない・少額では意味がないと考えている方、大丈夫です。しっかり効果があります。しっかり貯金できる方であれば、少額から始めてみることをお勧めします。例えば、毎月２万円貯金しているのなら、１万円を投資・１万円は貯金のままにするなど、万が一投資がうまくいかなくてもダメージを抑えられる形で始めるのが良いのではないでしょうか？
もちろんこの通りに行かない可能性もありますので、投資の最終判断はご自身でお願いします。
著書に興味がある方は読んでみてください。図書館にあるかもしれませんね。投資に興味があれば、入門書として読んでみてください。
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