FIREってなに?どのFIREを目指せばいいの?

FIREってなに?どのFIREを目指せばいいの?

 この数年FIREという言葉をよく耳にするようになってきました。

もちろん初めて聞く人や知らない人もたくさんいるとは思いますが、そんな今若者の間で密かに注目されつつあるFIREについて解説していきます。

一言にFIREと言ってもいくつか種類があります。その種類を知ることであなたに適したFIREの形が見つかるかもしれません。

FIREの概要

 FIREとは、「Financial Independence Retire Early」のそれぞれの頭文字をとったもので、前半の「Financial Independence」が経済的自立、後半の「Retire Early」が早期退職を意味します。

 つまり、仕事をせずとも株式等の資産からの不労所得で生活できる状態のことを言います。

 会社からの給料以外の収入(株式からの配当金などの資産収入)で生活費をまかなうことができれば、定年前に早期退職するという選択をすることが可能になります。

 好きな仕事をしている方であれば、そのまま仕事を続ける選択も、もちろんできますが、経済的自立を達成できていない状況であれば、仕事を続けるしかありません。

 経済的自立を達成することで、仕事をしないという選択をすることができ、今まで労働に費やしてきた時間的拘束から解放され自由な生活を送ることができるようになります。

 このFIRにはいくつか種類があり、パターンによって達成までの難易度や期間が異なります。今回は、FIREの4つの種類について説明します。

FIREの種類

①Fat FIRE(ファットファイア)

 一つ目は、Fat FIREについてです。

 Fat FIREとは、生活費の他にさらに贅沢をするお金までもが資産収入によって捻出できている状態です。紹介する4つのFIREの中で最も生活にゆとりがありますが、最も達成までの難易度が高いです。

 普段の生活費により達成に必要な金額は変動しますが、1億円近くの資産が必要になってくると思います。これだけ大きな資産を達成するためには、時間がかかりますので、難易度が高くなります。

 収入が多く、投資に回せるお金の多い方であれば、達成できるかもしれません。

②Lean FIRE(リーンファイア)

 Lean FIREはFat FIREとは異なり、生活費をできるだけ下げて少ない支出で生活することで、少ない資産でFIREしようというものです。

 月の生活費が10万円の人であれば、年120万円の資産収入があればよいので、利回り4%と考えた場合、3000万円の資産があれば、FIREすることができます。(税金は考慮していません)

 Fat TIREにくらべると必要な資産はかなり少なく、達成するための難易度はとても下がります。しかし、それなりの節約生活が必要であるため、節約生活が苦になる人には厳しいでしょう。

 価値観は人ぞれぞれですので、節約生活を不自由に感じない方や仕事からの解放や時間的自由を優先したい人などはこのパターンに向いていると思います。今、はやりのミニマリストの方であれば達成しやすいかもしれませんね。

③バリスタFIREとサイドFIRE

 これらは、資産収入で生活費の半分を賄い、残りの半分を労働収入で賄うというものです。

 違いとしては、労働の内容にあります。

 バリスタFIREは、パートやアルバイトのように雇用契約を結んで給与所得を得ますが、サイドFIREは副業によって事業所得を稼ぐ方法です。

 雇用関係を結び従業員として働く場合と個人事業主として働く場合だとそれぞれメリットやデメリットがあります。

 雇用関係を結ぶことによって会社に社会保険料を一部負担してもらえたり、働いた分の給料がもらえるので収入が安定するなどのメリットがあります。雇われの身なので、時間の自由が利かないというデメリットもあります。

 個人事業の場合は、社会保険料など自己負担になります。また、収入も事業の波に左右され安定しないかもしれませんが、収入は青天井で上限なく伸ばせるところ、自分のやりたい仕事ができるメリットがあります。

 一概にどちらがよいかは言えませんが、メリット・デメリットを把握したうえで、選択する必要があります。私個人の意見としては、事業所得で稼ぐ難易度が高いため、バリスタFIREの方が現実的かなと思っています。

 また、FIREの観点から言うとどちらも労働収入で生活費の半分を賄うので、必要な資産が少なく済みFIREへの難易度を下がることができます。Lean FIREのように、生活支出を下げられるかたであれば、さらに達成までの難易度はさがります。

 上述したように、生活費が月に10万円であれば、完全FIIREまでに必要な資産は3000万円ですが、バリスタFIRE・サイドFIREであれば、半分を労働収入で賄うため、必要な資産は1500万円で達成できます。

 私は、Lean FIREとバリスタFIRE・サイドFIREの組み合わせが、最も再現性高く、目指すべき形なのではないかと思っています。

④Coast FIRE(コーストファイア)

 このFIREは他のFIREとは毛色が違います。

 今までのFIREは、仕事を辞めるもしくは、仕事の時間を減らすことを前提としていましたが、コーストFIREは仕事を辞めずにフルタイムで働き続けます。

 経済的自立を達成していていつでもリタイアできるが、働きたいから働く、あえてリタイアしないパターンです。

 コーストFIREの一番のメリットは、いつでも仕事を辞められる状態にあると言うことです。

 今は仕事が順調で働くことが楽しかったとしてもいつまでも同じ状態であるとは限りません。例えば、嫌な上司に代わってしまったり、病気や怪我で働けなくなってしまったりなどが考えられます。これらの状況に陥っても、「いつでもやめることができる」状況であれば、次の仕事を探したり精神を病んでしまうなんてこともないでしょう。

 また、仕事を続けている限り、収入があるので、さらに資産を大きくすることができるのもメリットです。

まとめ

 4つのFIREのパターンについてご紹介しました。

 それぞれにメリット・デメリットがあり、個人毎に価値観も違いますので、一概にどのパターンがよいかはわかりません。

 ただ、個人的には、必要資産が最も少なくて済む、Lean FIREとサイド・バリスタFIREの組み合わせが最も再現性が高く、現実的なのではないかと思っています。

 私も、FIREを目指しており、節約と投資を進めていますが、とてもFat FIREできるようなお金を貯められると思えません。Lean FIREにしても、それなりに時間がかかりますので、生活費の半分を労働し収入で賄うサイド・バリスタFIREは、最も目指しやすいパターンだと思っています。

 自分にあったパターンを見つけ、達成できるよう少しづつでも行動していきましょう! 

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